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ほっとけニャかったのヨ。文句ある?

アタシたち猫族はネ、誇り高いイキモノなのヨ。

アタシたちのコトを「気まぐれで素っ気なくって言うこと聞かない」なんて言うニンゲンがいるらしいけど、あったりまえでショ。なんでニンゲンなんかの言うこと聞かなきゃならニャいのヨ。

犬族の連中を見てるとバッカみたい、って思っちゃうわ。何が楽しくてニンゲンにまとわりついてるのかしら。せっかく綺麗な毛皮の上に窮屈そうな布着せられちゃってサ。なんでニンゲンなんかに媚売らなきゃいけニャいの?
・・・ま、アタシもごはんくれる人にはちょっとだけ愛想ふったりするけどサ。

基本的に、アタシたちは他人が何してようが気にしニャいのよネ。
だって何してようとソッチの勝手でショ?
だからアタシたちに余計にかまったりするニンゲンがいるとイヤなワケ。オバチャンとかコドモとか、べたべた触られるのもイヤ。うるさくて逃げ出しちゃうコッチのキモチも分かってほしいわ。

でもね、そんなアタシも今回ばかりは「ソッチの勝手」とは思えなかったのヨ。


猫族は夜型でしょ?だからあの時もアタシは夜のお散歩を楽しんでたの。
夜の街はイイわよ。車とかいうアブにゃイものも走ってないし、うるさいニンゲンたちもいないしサ。
むぅ、でもちょっと冷えるわね。あらイヤだ、鼻が垂れてきたわ。

そういえば今夜は3丁目の公園で集会があるってブッチーが言ってたっけ。この街イチの美猫ガーティも来るかしら。チョット顔を出そうかしら。
そう思って顔を上げると、いつも見慣れた建物の前に、見慣れないものがあったのよ。
ニャにかしら?と思って覗き込んだら、もうびっくり。


ちょ、ちょっと、これニンゲンじゃニャいの!!


すっごくちっちゃいけど、間違いなくニンゲンよ。赤ちゃんとかいうヤツね。

ニャんでこんな夜中に、こんなトコロに赤ちゃんがひとりでいるのかしら。誰かの忘れモノかしら。でもこんなトコロにコドモを忘れるなんてことある?
ひょっとしてコレ、「捨て子」ってヤツかしら。
他人に干渉しないアタシたちだって、ちゃあんとコドモくらい育てるわヨ。ニンゲンってそれくらいのこともできニャいのかしら。

それにしても、毛皮着てるアタシだって今とっても寒いのよ?
ツルツルなのがこんなトコロにいたら風邪引いちゃうわよ。


ううん、死んじゃうかも!


さすがにこれはほっとけニャいわ。
そう思ったアタシは、声の限りに叫んだの。


「ちょっとぉーーーー!!!誰かいニャいのぉーーーーー!!?」

ぜえはあ。
へ、返事がニャい。誰も出てこニャいわ。おかしいわね。


「誰か出てきてってばぁーーーーっ!!このままじゃ赤ちゃんが死んじゃうわよーーーーーーっ!!!」

ま、まだダメ!?
まったくこれだからニンゲンって無能ニャのよ!


「暢気に寝てる場合じゃニャいのよーーーーーーっ!!!誰か起きなさいヨこのアホボケカス!!無能!!!」


もう思いつく限りの悪口を大声で叫び続けていると、ようやく住人が顔を出してくれて、あわてて赤ちゃんを病院に連れてってくれたわ。
やっぱり人を呼ぶには悪口言うのがイチバンね。ふふん。

でもおかげで集会に行けニャかったわ。あーあ。



ところで、ニャんだかアタシのやったコトが、ニンゲンたちにすごく好評みたい。
ケーサツとかいうニンゲンに褒められて、ニュースとかいうのにもなったらしいわね。

別に褒めなくてもいいからサ、あとでアジの開きでも持ってきてちょうだい。
アジの開きって知ってる?日本ってトコロの名物らしいわよ。
それから、その赤ちゃん、ちゃあんとニンゲンたちで育てるのよ?




赤ちゃんの命を救った猫 ドイツ
 [ 2006年04月16日 17時09分 ] ロイター

[ベルリン 15日 ロイター] 真夜中に玄関前に置き去られた赤ちゃんの命を、住人が起きるまで鳴き続けた猫が救った。

コローニュ警察の広報担当、ウベ・バイヤー氏は「猫はヒーローです」とコメントした上で、「猫は住人が気付くように大きな声で鳴き続け、赤ちゃんを低体温症から救ったのです。なぜ猫がこんなに騒いでいるのか気になった住人が玄関のドアを開け、置き去りにされた赤ちゃんを発見したというわけです」と説明した。

赤ちゃんは男の子で、午前5時頃に病院へ搬送された。また、その時の気温は0℃になりそうなくらいだったという。赤ちゃんは軽い低体温症だったが無事で、母親からの置手紙もなかったそうだ。

ざぶとん一枚。→

  by RX-Kei | 2006-04-17 00:12 | News | TOP▲

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